ネットニュースやテレビなどでよく耳にするFX。
「なんとなく聞いたことがあるけど詳細は分からない」
「本当に稼げるのか?」
「FXについて学んでみたい」
とお考えの人も少なくないでしょう。
FXを簡単に解説すると、「ある国の通貨を別の国の通貨に交換すること」です。海外旅行したことがある方ならわかると思いますが、外貨両替と同じ取引です。
今回は、FXの特徴や稼ぐ仕組み、メリットやデメリット、株式や現物取引との違いなどについて解説していきます。FXを始めたい方や気になっている方は是非ご参考ください。
FXの特徴や仕組み
FXとは、Foreign Exchangeの略で、日本語で外国為替証拠金取引といいます。
外貨預金と同じように外貨に投資する商品です。日本円を米ドルに両替するのと同じように、ある国の通貨を別の国の通貨に交換します。通貨の両替を繰り返し、為替差益という利益を狙っていきます。この通貨の価格差で利益を狙う取引を差金決済といいます。
取引する金額の一部を証拠金として預けるだけで、外国為替の取引ができるという特徴があります。少額で大きな金額の取引ができるため、投資初心者の方にも人気の手法です。
FX取引ではレバレッジ効果(てこの原理)を利用します。レバレッジを上手に利用することで少額の資金でも大きな金額の取引ができ、利益を膨らませることができるため魅力的です。レバレッジについては、後程詳しく解説します。
金融庁の厳しい審査を通過し登録を受けた業者しかFXサービスを提供できません。FXは、金融商品取引法に守られた金融商品のため、まず国内のFX業者は信頼できるでしょう。
次からは、FX取引を行うにあたり知っておいたほうがいい言葉について解説していきます。
レバレッジとは
FXの最大の魅力といっても過言ではないのが、レバレッジです。
レバレッジとは、「小さな力で大きなものを動かす」てこの原理と捉えていただければわかりやすいです。
例えば、1ドル=100円だとしましょう。このとき、1万ドル(100万円)の取引を行うためには、当然1万ドル分の資金が必要になります。
ただ、FXの場合は4万円分の証拠金で1万ドル(100万円分)のポジション建て(ポジションとは新規の買い注文や売り注文後の決済前の状態で保有すること)が可能です。
FXは最大で25倍の倍率のレバレッジをかけることができるため、4万円で100万円分(4万円×25倍=100万円)の取引ができるということになります。
その後、為替相場で円安傾向になり、1ドル=120円になった場合、1ドルあたり20円の為替差益が発生します。1万ドル投資していたため、利益は20円×1万ドル=20万円になります。4万円の証拠金で20万円のリターンを獲得できたことになります。
注意点としては、レバレッジによって大きな利益を狙えるということは損失時も大きくなるということは覚えておきましょう。レバレッジをかける場合は、場面を見極めてむやみやたらにかけないようにしたほうがいいです。
スワップポイントとは
スワップポイントとは2か国間の金利差によって発生する利益で、金利差調整分とも呼ばれています。FXならではの収益がスワップポイントです。
日本は他国と比べても非常に低金利です。日本のような超低金利の国の通貨を売って、トルコや南アフリカのような金利水準が高い国の通貨を購入すると、スワップポイント収益がポジション決済完了まで日々獲得できます。
この点は、スワップポイントの一番のメリットでしょう。
反対に、金利水準の高い国の通貨を売り、金利の低い国の通貨を購入した場合は、スワップポイントの支払いが発生します。
スプレッドとは
スプレッドとは、買いと売り時に発生する差額のことです。
日本円→米ドルに適応されるレートと、米ドル→日本円に適応されるレートが違います。スプレッドは、外貨両替に対応した金融機関の手数料収入に相当します。
スプレッドが小さければ小さいほど取引コストを抑えることができるということです。
pips(ピップス)とは
pipsとは、通貨ペアの値幅の共通最小単位です。FXでは、日本円↔米ドルだけでなく、ユーロなど様々な組み合わせで通貨取引を行うため、単位を統一するためにpipsを用いています。
値幅や損益などを確認する際にpipsは必ず使う単位です。
例えば、円が絡む通貨ペアの場合は、1pips=0.001円、ドルストレートの場合は、1pips=0.00001ドルなどのように表します。
FX会社によって異なりますが、pipsを覚えておくと、値幅を直感的に比較しやすく、投資効率もよくなるでしょう。
FXと株式投資の違い
FXと株式投資の違いについて、下表をご参考ください。
項目 | FX | 株式投資 |
投資対象 | 各国が発行する通貨 | 企業が発行する株式 |
利益の出し方 | 為替差益 スワップポイント | 売買差益 配当金 株主優待 |
必要資金 | 数千円~ | 数万円~ |
1日の値動き | 0.5%~1.8%程度 | 1%~3.6%程度 |
レバレッジ | 国内:25倍 海外:数百倍の企業あり | 2~3倍 現物取引はなし |
取引可能時間 | 平日24時間 | 平日9時~15時 |
手数料 | 高め | 安め |
相場変動要因 | 各国の金融政策や金融状況 | 企業の業績 |
おすすめな人 | 少額の資金で取引を始めたい人 取引時間が限られている人 短期間で利益を膨らませたい人 | 中長期で投資したい人 配当金や株主優待が欲しい人 長期的な視点でロジカル思考な人 |
FXと株式投資の違いは主に上記表のとおりですが、どちらが優れていてどちらが劣っているかは断定しかねますので、目的別に判断しましょう。
投資商品の価格の安さやレバレッジが利用できる観点からいくとFXが資金効率が高いですが、長期的に投資を生業にしたいという人は、株式投資もおすすめです。
FXと現物取引との違い
現物取引とは、株式や債券などの資産を預けた資金の範囲内で売買する取引のことを意味します。そのため、預け入れた金額以上の取引ができません。
FXの場合は、差金決済のため、レバレッジを掛けることで預けた証拠金以上の大きな金額で取引できます。
預け入れている資金以上の取引ができるかできないかがFXと現物取引の一番の違いといえます。
FXの利益の出し方
FXで得られる利益は、為替差益(キャピタルゲイン)とスワップポイント収益(インカムゲイン)の2種類があります。
為替差益は、簡単に言うと為替レートが安い時に購入し高い時に売ることで得られる差額分の利益です。
スワップポイント収益は、先ほども少し解説しましたが、低金利の国の通貨を売って、高金利の国の通貨を買うことで得られる利益です。
FXでは、この2種類の利益の出し方を利用して資産を増やしていきます。爆発的に増えていくのはレバレッジを掛けて為替差益を狙っていく方法ですが、スワップポイント収益もうまくかませていくことで、より資産を増やしていけるでしょう。
FXのメリット4選
FXのメリットは主に以下の4つです。
- 少額から始められる
- 取引可能時間が長い
- 上昇下降どちらの局面でも利益を狙える
- 手数料などの取引コストが安い
次より、詳細を見ていきましょう。
少額から始められる
FXの一番のメリットは、やはり少額から始められることでしょう。レバレッジを掛けることができるため、上手に取引を行えば、少額で大きな利益を狙えます。
取引可能時間が長い
FX取引の時間は平日24時間のため、日中時間が取れない方でもFX取引ができます。
株式投資の場合は平日9時~15時という制限があるため、日中仕事している方は取引を行うことは困難です。
ライフスタイルに合わせて投資できるため、ダブルワークの方でも安心して取引できます。
上昇下降どちらの局面でも利益を狙える
FXは、異なる2か国間の通貨の売買で収益を狙うため、買いと売りのどちらでも取引ができ、利益を狙えます。
上昇時は、買いポジションを保有し、下降時は売りのポジションを保有することでどちらの局面の時でも利益が期待できる仕組みです。
手数料などの取引コストが安い
FXサービスを提供している会社のほとんどが取引に掛かる手数料を無料にしています。
実際にFXでかかるコストとしては、スプレッドくらいですがスプレッドもFXの場合はかなり安いです。
FXのデメリット3選
FXのデメリットは主に以下の3つです。
- 相場急変動により大きな損失が出る可能性がある
- 預入額より損失が上回ることがある
- 世界中の市場が影響するため先読みが難しい
それでは、詳しく解説していきます。
相場急変動により大きな損失が出る可能性がある
世界的な話題になるような金融危機や災害などが発生した場合は、為替相場は急変動します。その際に損失が大きくなることがあります。
記憶に新しいニュースとしては、リーマンショックやトルコショックなどです。
預入額より損失が上回ることがある
FX取引では、預け入れた金額が0円になっても取引が強制的に終了するわけではないです。瞬間的に相場変動が大きくなり損失が発生した場合は、追加で証拠金の入金が必要になることがあります。
FX会社には、ロスカット制度(想定以上に資金を減らさないための投資家を守る仕組み)というものがありますが、短期間での急変動の場合はロスカットが間に合わないこともあります。
その場合は、追加証拠金が必要になることがあります。
また、FX証拠金規制によると、必要証拠金が不足と判断した場合は、直ちに不足分を解消するように定められています。
世界中の市場が影響するため先読みが難しい
FXの価格変動要因は非常に複雑なため、予測や先読みは難しいです。
世界各国の市場や投資家の動き、国際情勢などあらゆる事柄が為替市場に関係します。
価格変動の要因を専門的な言葉でいうと、ファンダメンタルズ要因とテクニカル要因に分けることができます。
ファンダメンタルズ要因とは為替市場が経済の動向によって動くことを指します。テクニカル要因は、相場動向を表しているチャート上で買いや売りのサインが出ることによって為替市場が動くことを指します。
まとめ:FXは短期間で利益が狙いやすい!投資初心者にもおすすめ!
ここまで、FXの仕組みや利益の出し方、メリットやデメリットについて解説してきましたが、いかがだったでしょうか?FX取引時間も制約が少なく少額から始めやすいという特徴があります。
また、FXは株式投資と違い、レバレッジを効かせることで大きな金額を動かして利益を膨らませることができます。レバレッジで損失が大きくなることもあるので、注意が必要です。
為替市場の動向を読むことは簡単なことではないですが、投資に興味のある方はFXから始めてみるのもいいでしょう。少額でスタートして、投資の感覚をつかむのにはおすすめといえます。
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